お題小話四日目。
またも時間ギリギリで滑り込みです。
題名に反して断ち切れてないよ、この人……な四話目。
四日目はコンラッド側に戻って。やっぱり小シマロンでの再会後です。
6.断ち切る
またも時間ギリギリで滑り込みです。
題名に反して断ち切れてないよ、この人……な四話目。
四日目はコンラッド側に戻って。やっぱり小シマロンでの再会後です。
6.断ち切る
6 断ち切る
僅かな望みも残してはいけない。
それは未練になる。
彼女にとっても……俺にとっても。
いいや、それは俺だけの未練だ。
なぜなら彼女は、もう俺のことなんて断ち切ってしまった。
傍にいることが耐え難いと、逃げ出すほどに。
女のほうが強かで、男のほうが未練がましいと酒の席で以前ぶち上げたのは、誰だったか。
それでよかった。
彼女の苦しみも、悲しみも、少しでも小さいほうがいい。
……そんなことを、俺に言う資格はないのだとしても。
だがふとした視線を感じるとき、それに愛情が篭っているような気がする。
それこそ酷い妄想だ。
いつまでも断ち切れないのは俺なのに。
君が俺のことで泣いていないか心配しながら、少しは泣いて欲しいなんて、いつまでも矛盾したままで。
配布元:TV
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